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変化するマンハッタン

マンハッタンの街は本当に移り変わりが激しく、以前、まだまだ使えると思って2,3年前のガイドブックでNY旅行をした時、行きたいお店がいくつも店閉まいをしてしまっていて驚いたことがあります。

最近、特にその傾向が顕著で、大通り沿いでついこの間まできれいなショーウィンドウだったお店が、ある日突然もぬけの殻となり、不動産屋さんによる「貸しテナント」なんていう広告が大きく貼られていることも。

残念なことに、Sex and the Cityに登場したようなお店でもその例外ではなく、いくつものお店が静かにマンハッタンの街を去っていきました。

なぜ、マンハッタンではこんなに街の変化が早いのでしょうか。
それは、常に時代の先端を行くマンハッタンでは、優秀な人たちにより、新しいものが次々と紹介され、流行が刻々と変化していて、つい最近まで流行っていたものですら、その流行は保証されないのです。

それに加えて、最近では、急激な家賃の上昇が、既存のビジネスを閉店へと追いやってしまうという残念な事実も。
マンハッタンには新しく流入してきたいお店が多く、家賃を釣り上げてもテナントが入ってくることを知っている家主側が、契約更改のときに強気に出て、テナント側が高い家賃を払って事業を維持することができない、という事例は後を絶ちません。

また、最近では、高い家賃をとるために、マンハッタンらしさを残している古い歴史ある建物を取り壊し、その代わりにガラス張りの近代的な商業ビルを建てて、そうしたビルの1階部分のテナントの賃料を従来の何倍にも上げている、という話もよく聞きます。

例えば、下の写真はマディソンスクエアパーク近くのパークアベニュー。1棟だけ明らかに近代的なビルがあり、少し景観を壊してしまっていますが、こうしたことは数年前にはありませんでした。
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こちらは、マンハッタンのど真ん中、コリアンタウンの近く。ビルが取り壊され、更地となっています。ここにも、近代的なビルが建つのでしょうか。
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新しいビルは使い勝手が良いかもしれませんが、マンハッタンをマンハッタンらしくしている歴史ある景観が壊されてしまいつつあるのは、ニューヨークのファンとしてとても残念です。

このブログでは、時を経ても変わらないマンハッタンの建物やお店も追って紹介していきたいと思います。

# by whitecat-ny | 2016-02-01 12:21 | NY豆知識 |

新年明けましておめでとうございます!

皆様、新年明けましておめでとうございます!
新しい年の幕開け、2016年はどんな年になるでしょうか。

アメリカには、日本のようなお正月文化がないため、クリスマス少し前から大晦日までの挨拶は、"Happy holidays!"です。
Sex and the Cityの中で、クリスチャンのシャーロットがユダヤ教徒の人と真剣に付き合い始め、ゆくゆくは結婚も見据えてユダヤ教徒へ改宗をと考えた時に、「もうクリスマスが祝えなくなるなんて!」と動揺していた場面はとても印象深いです。
宗教はただの信仰の対象を超えて、その人の価値観や生き方、ひいては食文化までも、つまり、その人自身を創りあげているものなので、たとえそれが結婚という理由であっても、元来信じてきた宗教を手放すことは、とても大きな意味を持つことなのです。

そのため、同じ宗教の人と付き合ったり、結婚する、というケースが最も自然な流れになります。

宗教色の薄い日本に住んでいるとなかなか実感が湧かないかもしれませんが、簡単に考えると、
ヒンズー教徒一緒になったら牛肉は食べられない(=ハンバーガーは一生食べられない!)し、
イスラム教徒と一緒になったら豚肉はご法度だし(=豚肉の生姜焼きは絶対に食べられない!)し、
ユダヤ教徒と一緒になったら、しいてはコーシャー(Kosher)というユダヤ教徒の団体からお墨付きがついた食べ物しか食べられない(=外食もKosher認定されたレストランのみ!)
ということを意味するのです。

それぐらいに宗教が持つ意味は大きく、クリスマスはあくまでクリスチャンのための行事なので、Merry Christmasとは言わずに、Happy Holidaysという挨拶を交わします。

新年最初は、私のお気に入りのミュージシャンをご紹介したいと思います。
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グランドセントラル駅のS線にて。Eganam Segbefiaさん。


この方、毎朝、グランドセントラルの駅のシャトル(S線)乗り場の入り口で、黙々とトランペットを吹いています。
白いTシャツに黒いパンツ、凛とした立ち姿から奏でられる音色を私は毎朝楽しみにしているのですが、この彼が毎朝こうして同じ場所で同じ時間にトランペットを吹くようになったのには、あるストーリーが秘められています。

妹の車で路上駐車違反の警告を受け、その罰金を払うお金を捻出するために、この演奏を思いついたというガーナ出身の彼。
最初は罰金支払いのためだったものの、その音色で多くの人々を楽しませることができることを知り、今でも火曜日から金曜日の朝7時から9時まで欠かさず演奏を続けているのだとか。

いつも同じ服装で、一糸乱れず、同じことを黙々と続けている彼の努力と信念には、いつも敬服しています。
今年は、そんな彼のように、目標に向かって着実に、まっすぐ歩んでいきたいと思います。

皆さんにとっても、素晴らしい一年になりますように!!

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こちらはおまけ。週末のユニオンスクエア駅にて。決して演奏は上手くありませんが、その独特の姿で行き交う人々の足を止めていました。日本だったら絶対にあり得ませんが、こんな人がいても違和感ないのが、ニューヨークなのです。’


# by whitecat-ny | 2016-01-05 15:10 | 観光スポット |

ホリデーシーズンのNYの風物詩

様々な宗教の人たちが暮らすニューヨークでは、この時期の挨拶は、"Merry Christmas"ではなく、"Happy Holidays"。

街中が華やぐこの時期のニューヨークをひと目見ようと、世界中から観光客が集まってきて街はさらに賑わっています。

そうした観光客たちだけでなく、ニューヨークに住んでいる人たちにとっても楽しみなのが、5番街のウインドゥディスプレイ。
この12月の時期になると、各店舗が競うように、ホリデー仕様のディスプレイを展示し、通りすぎす人たちを楽しませています。

今日は、そんなウインドゥディスプレイを見に、5番街に出かけてみました。

今年は驚くほどに暖冬のニューヨーク。
なんと日中20度近くまで気温が上がったので、コートも着ずに出かけてきました。

5番街は、40丁目の後半から59丁目まで、右も左も所狭しと世界の一流ブランドが軒を連ねています。

今日は、そんな5番街の様子をお届けしたいと思います。

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5番街の有名高級デパートの一つ、Saks 5th Avenue。高級過ぎて買えるようなものは、ほとんどありません。。

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今年のテーマは世界旅行だったようで、こちらのショーウィンドウは、ローマのコロッセオ。

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NYでも消費熱収まらない中国人を意識してか、万里の長城も。残念ながら、日本をモチーフにしたショーウィンドウはありませんでした。

こちらのショーウィンドウは大人気で、間近でゆっくり見るための専用の列ができていて、律儀にそちらに並んでいる人達も。
急いで通り過ぎながらも写真を撮りたい私を含めた大多数の人たちは、その列の外側から手を伸ばして写真撮影。

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そして、NYの冬の代名詞ともいえるロックフェラーセンターのクリスマスツリー。日中もライトアップされているのですが、外が明るいため、残念ながら写真には上手く映りませんでした。

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こちらの華やかなショーウィンドウはバレンティーノ。お店の窓ガラスが一面、楽譜になっていて、音符と歌詞が映しだされています。

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映画の舞台にもなったティファニー本店はこんな感じ。

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こちらは、5番街を挟むように、東西に店舗を構えるBergdorf Goodman。華やかなショーウィンドウの一枚。目の前で写真撮影する観光客も多数見かけました。







# by whitecat-ny | 2015-12-14 13:13 | 観光スポット |

地下鉄の本格派ミュージシャンたち

ドラマSex and the Cityの中では、華やかな登場人物たちは、イエローキャブで移動している姿が多く映されていましたが、ニューヨークで最も一般的な移動手段は、地下鉄です。

日本と違い、距離に応じて料金が決まるシステムではなく、どこまで乗っても一律料金。
また、日本とは正反対で、汚い、臭い、時間通りに来ない(そもそも時刻表がありません!)ニューヨークの地下鉄ですが、この地下鉄こそ、ニューヨークらしさを感じられるものではないかと思います。

というのも、地下鉄の中や駅のホームを観察していると、肌の色、髪の色、目の色、背格好が全く違う人ばかりで、地下鉄こそ、人種のるつぼと呼ばれるニューヨークを感じられる場所なのです。


さらに、私が地下鉄に乗るときにいつも楽しみにしているのが、地下鉄内でのミュージシャンたち。

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タイムズスクエアの広い駅構内で、独自のダンスでのりのりのおばさん。


ニューヨークの地下鉄では、毎年オーディションに受かった人たちだけが、特定の場所で演奏することが許されていて、それなりのレベルの人でないと、地下鉄の駅構内での演奏はできないのです。

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こちらもタイムズスクエア駅構内の同じ場所。良い演奏の時は、人だかりができることも。


クラブのノリで音楽をガンガンにかけてのりのりのお兄さんから、ビートルズの名曲を奏でるバンド、すぐにでもデビューできるのではないかという腕前のトランペット奏者、観客一体型のダンスと音楽で場を盛り上げるグループ、英才教育で鍛えられたピアノの腕前を披露する中国人の男の子、と数え上げたらきりがないほどに、ニューヨークの地下では、様々なミュージシャンたちが活動しています。

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お鍋のような形の楽器を熱心にバチでたたく男性。たたく場所によって異なる音色を奏でていて、電車を待っている間のつかの間の楽しみ。

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クラシックの名曲をすごい速度でしかもノーミスで演奏する中国人の男の子。ここタイムズスクエアだけでなく、ユニオンスクエアでも見かけたことがあります。


彼らはきっといつの日か晴れの舞台で演奏する日を夢見ながら地道に活動しているのだと思いますが、既に腕前はピカ一。
そして、その場の雰囲気さえも一瞬にして変えてしまうほどの音楽への情熱。
足早に通りすぎようとするニューヨーカーたちを立ち止まらせてしまうほどのオーラを持っているのです。

こうしたミュージシャンとは、グランドセントラルやタイムズスクエア、ユニオンスクエアといった大きな駅で出会いやすいです。
ニューヨークの地下鉄に乗ったら、目的地へ行くだけでなく、こうした別の楽しみ方もぜひしてみてください。
どんなミュージシャンと出会えるでしょうか。

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ミュージシャンだけでなく、こんな方もたまに見かけます。一糸乱れず、銅像のように立ちすくんでいるこの方。目の前のバケツにチップを入れる人が現れた時だけ、笑顔で丁寧におじぎをします。全く動けなくて大変そうなので、こんなことしている暇があったら、ファーストフード店でバイトしたら良いのに、と思いながら、いつも通り過ぎています。




# by whitecat-ny | 2015-11-23 13:10 | 観光スポット |

毎日がエキサイティング・NYの日常

NYに住んでいると、不思議なことに、同じことをしていても一日として同じ日はなく、見慣れた景色の中にも新しい発見があります。こんな感覚を持てるのは、NYならではの現象ではないかと思います。

それはNY生活がどんなに長くなっても変わることはなく、ちょっとした日常を切り取るために、携帯のカメラは欠かせません。

昨日は、グランドセントラル前でオーストラリア出身のスーパーモデルMiranda Kerrさんを目撃し(人混みの多い場所で誰も気付いていませんでしたが、一人オーラを放っていたので、すぐに分かりました!)、地下鉄に乗ってニューヨーカーの憩いの場になっているユニオンスクエアに行ってみると、寒空の中チェスに興じるなんとものどかなおじさんがいたり、人混みの視線の先には、地面いっぱいに色とりどりのチョークで、アメリカ憲法を書いている若者を発見したり。

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寒空の下、チェスを楽しむおじさん。ユニオンスクエアには、常時こうしたチェスのテーブルがいくつか出ていて、観光客でも自由に参加することができます。

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アメリカ憲法を書き続ける若者。これは第4条(見にくいですが、一番上にForth Amendmentと書いてあります)。隣には、第1条もありました。


どの光景も、日本ではなかなかあり得ないことですが、こういったことが普通に起こっているのが、NYの日常なのです。

今日は、そんなNYの街角をお届けしたいと思います。

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オープンカフェが大好きなのもニューヨーカーの特徴。こんな陽気でも、少しでも天気が良ければ、外の席で食事をするのは、ごくごく普通の出来事です。そして、歩幅広めにてくてく歩いているお兄さん。ニューヨーカーの歩くスピードは驚くほど早いです。(英語のスピードも他の州の人に比べて早いです。)

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仲良く帰宅中のゲイカップル。こんな光景も、リベラルなニューヨークならでは。

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仕事帰り、向かいのレストランのバー(ごくごく普通のバー)で、水着姿で踊っている女性を目撃。さすが流行発信の地、トライベッカ。




# by whitecat-ny | 2015-11-17 13:09 | ライフスタイル |